スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

哺乳類の脳の性分化におけるSRYのエピジェネティックな遺伝子調節:要約 

哺乳類の脳の性分化におけるSRYのエピジェネティックな遺伝子調節:要約
 

The Potential Role of SRY in Epigenetic Gene Regulation During Brain Sexual Differentiation in Mammals.
エピジェネティックな遺伝子調節におけるSRYの下記における潜在的役割,つまり哺乳類の脳の性分化の過程です
哺乳類の脳の性分化におけるSRYのエピジェネティックな遺伝子調節(短縮タイトル)
  
Adv Genet. 2014;86:135-65.
 
Sekido R.
 
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25172349
  
要約
 
脳は性的二型性のある器官です。
 

脳や行動の性的分化の基礎になる分子生物学的機構については,殆ど知られていません。
 

脳の性分化に関する古典的な仮説は,性ホルモンの器質化効果の出生前後の急上昇(大波)が次の事を起こすと示唆しています,すなわち性腺から分泌される性ホルモンが脳の不可逆的な形態学的な変化をもたらし,思春期になって性ホルモンの活性化効果により,神経ネットワークを活性化し,性特異的行動をもたらすのです。
 

しかしながら,最近の研究は次の事を提唱しています,すなわち性ホルモンは脳の性的二型性を確立する単一の因子で無い事です。
 

哺乳類では性は厳格に性ホルモンの構成物(すなわちXYとXX)に依存しているので,XXとXYの間の内在性な遺伝的差違が,性的二型性の原因の強い候補です。
 

Y染色体の幾つかの遺伝子は,男性の脳に発現され,優性で作用するようです。
 

それらのY染色体関連遺伝子の中で,精巣決定遺伝子,Sryは特に興味深いです。
 

SRYは転写因子の活性化因子として機能する事が知られ,精巣の遺伝的経路の引き金を引く事が分かっていますが,幾つかの証拠は,エピジェネティックな調節因子としても作用する事が示唆されました。
 

この章*は,基礎的な哺乳類の性分化と,脳の性分化の,オーバービューを提供します。
 

それは,現在の脳特異的エピジェネティックな遺伝子調節の証拠をまとめます,それは哺乳類と,その他の種についても,それらの間の共通な特徴を探索します。
 

脳の性分化におけるSryの潜在的役割が述べられ,将来の研究分野の見込みについて考察します。
 
 
キーワード:
 
Brain; DNA methylation; Histone modification; MicroRNA sponge; Noncoding RNA; Pre-mRNA splicing; SRY; Sexual dimorphism
 

*Advances in Genetics | Book series | Elsevier
www.elsevier.com/books/book-series/advances-in-genetics‎
これは,上記の本のシリーズの86巻における7章の論文になっています。
 

私的考察
 

下記などの,幾つかの文献により,脳の性分化が,性ホルモンだけで起こる訳で無い事を,私は知っていました。
まぬけな事に,全部の関連論文に辿りつく,キーワードや目録がないので,探せたのは下記の様なものだけです。
 

ほ乳類の性腺中心性分化理論の終焉:結論と展望
要約 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-372.html   から
結論と展望(終) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-423.html
 

性ホルモンに依存しない脳の性分化
http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-253.html
 

ダイアモンドの「GIDは脳のIS」批判1
http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-353.html
 

この事は,ちょっと意地悪だけど,物心ついた時から,反対の性の自覚を持っていたと言う,GID(GD)の人たちの主張には不都合な真実です。
性ホルモンだけなら,何かの影響で機能しない事はありえるかもしれないけど,染色体や遺伝子やエピジェネティックな遺伝子調節までが,変化すると考えるのは難しいからです。
彼/彼女を怒らせるつもりは,ないので悪しからず。



スポンサーサイト

Comments

支持できるも・・・

はじめまして。みさきと申します。

ちょっと違う観点から。
ラットへの性ホルモン投与実験では、異性の性ホルモンを投与し続けると、異性の性行動を行うとの結果があります。
この意味を考えると、既に発達した脳でも異性の行動が行えるのは脳神経の接続が変わった事を示していると考えます。
この点からも「性ホルモンは脳の性的二型性を確立する単一の因子で無い」事は支持できます。なぜなら、既に発達を終えた脳でも異性行動に変わるのですから、脳の髄鞘化による問題では無いようです。
しかしながら、脳神経の接続については、先ほどのラット実験でも性ホルモンの影響を受けているとは言えますが、そもそも脳神経の接続は脳の発達速度や経験するエピソードの繰り返し(認知や記憶)により影響を受けるので、GID(GD)はここから起きると考えたほうが自然なのではないでしょうか?
幼少期に発症しやすいのも、脳が爆発的に発達するので、脳神経の接続が起こりやすいのも発症の理由だと考えられませんか。

Re: 支持できるも・・・

>はじめまして。みさきと申します。

:みさきさん,初めまして。

ちょっと違う観点から。
ラットへの性ホルモン投与実験では、異性の性ホルモンを投与し続けると、異性の性行動を行うとの結果があります。
この意味を考えると、既に発達した脳でも異性の行動が行えるのは脳神経の接続が変わった事を示していると考えます。

:これは,多分古くて間違った実験です。
1つの理由は,1990年代に,盛んに行われ,その後進歩がなかったからです。

この点からも「性ホルモンは脳の性的二型性を確立する単一の因子で無い」事は支持できます。なぜなら、既に発達を終えた脳でも異性行動に変わるのですから、脳の髄鞘化による問題では無いようです。

:性ホルモンは,全ての細胞に,ほぼ一様に作用します。その方法で性的二型性が,身体や,神経や,行動の二型性は説明できません。
それに,対して遺伝子ならば,その発現 が,種々の細胞で異なるので,それを説明しえます。

:「既に発達を終えた脳でも異性行動に変わるのですから、脳の髄鞘化による問題では無いようです」この言明は多分間違いです。
「脳の髄鞘化」は定義がおかしいです。

しかしながら、脳神経の接続については、先ほどのラット実験でも性ホルモンの影響を受けているとは言えますが、そもそも脳神経の接続は脳の発達速度や経験するエピソードの繰り返し(認知や記憶)により影響を受けるので、GID(GD)はここから起きると考えたほうが自然なのではないでしょうか?
幼少期に発症しやすいのも、脳が爆発的に発達するので、脳神経の接続が起こりやすいのも発症の理由だと考えられませんか。

:上記のように,ホルモンが神経接続を作用する可能性は低いです。
:発達過程で,シナプスが大量に作られ,それ以後シナプスの大量の消去が行われます。
それと,GIDとの関係はありません。

:ほ乳類の性腺中心性分化理論の終焉:結論と展望
要約 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-372.html   から
結論と展望(終) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-423.html

性ホルモンに依存しない脳の性分化
http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-253.html

を,ご覧ください。

  • [2014/10/02 22:02]
  • URL |
  • Morisita azami
  • [ Edit ]
  • TOP ▲

Comment Post















管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

Trackbacks URL
http://morisitaazami.blog.fc2.com/tb.php/586-a6595fa7

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。