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反対の性ホルモン治療中の性転換症の死亡率の長期経過:独断による私見 

反対の性ホルモン治療中の性転換症の死亡率の長期経過観察:独断と偏見に満ちた私見
 
 
反対の性ホルモン投与治療を受けた性転換症の人の死亡率の長期間の経過観察研究
A long-term follow-up study of mortality in transsexuals receiving treatment with cross-sex hormones.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21266549
 
 
要約 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-15.html
背景  http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
方法 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-28.html
結果(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-30.html
結果(中) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-31.html
結果(後) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-32.html
考察(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-33.html
考察(後) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-34.html


この論文に関する私の個人的見解:独断と偏見に満ちた私見


この論文は,ホルモン療法を受けたTS(性転換症)について,最大人数,最長期間のコホート研究でした。
彼らは同様の研究を,1989年と1997年にも,施行して,本質的に同様の結果を得て,広く引用されました。
今回,より多数で,長期間行う事で,統計力が上昇しています。
ただ,日本の状況と根本的に違うので,この結果をそのまま適応出来ませんでした。


まず,FTMについては,男性ホルモンが悪玉で,女性ホルモンが善玉というドグマは,完全に否定され,男性ホルモンで治療されたFTMの死亡率は正常対照女性と変わりありませんでした。
その事は,更年期女性のHRTの大規模研究で,主張された事でした。
オランダのFTMのライフスタイルは,女性とあまり変わりがなく,喫煙やエイズや自殺や違法薬物の頻度も,同じなのでしょう。
日本のFTMも同じ事が予想されますが,喫煙率が先進国なのに,非常に高い事は,気がかりです。


MTFについては,死亡率が,自殺,エイズ,違法薬物に,よる死亡が多いのですが,例外を除き女性ホルモンに直接関係する死亡は増えませんでした。
例外はエチニルエストラジオール(EE)です。EEの使用は,心血管系の死亡を増やしました。従って彼らは強く,EEの使用,EEを含んだピルを性別適合のホルモン治療に使う事に反対してます。


日本との違いですが,MTFのホルモン療法として,エストロゲン+抗男性ホルモンが標準な点です。しかも経口あるいは経皮がふつうで,注射は稀なのです。ところが日本では,エストロゲンと黄体ホルモンの混合しての筋注が普通で,経口より肝臓に優しいと理由で推薦されています。
筋注と経皮では,薬が最初直接血液入るから,肝臓に負担が少ないと理屈ですが,それは最初の循環だけで,2回目以降の循環では肝臓を通り代謝されるから肝臓への負担は大して減りません。
経口では,消化管で吸収されると大部分門脈という血管を通り肝臓で代謝され,そこを通過して心臓に戻って全身に行くだけです。


オランダの先生は,経皮エストロゲンと経皮テストステロンを推奨していました。
日本では,経皮エストロゲンはあるけど高価で,経皮テストステロンは公式にはありません。


更に大きな違いは,オランダでは,性別適合が保険適応なので,治療開始から約2年でSRSを受け,性腺摘出が行われるので,その後ホルモンの使用量を減らすのが普通なのです。減量にも,筋注より経口,経皮の方が調節しやすいのです。


そのように恵まれた環境にあるオランダのMTFが,自殺,エイズ,薬物による死亡率が多い点は悲しむべきです。たぶん日本のMTFでは,エイズや薬物は少ないけど,アルコール依存は多いかもしれない。日本は自殺大国なので,MTF群でも自殺は相当多いでしょう。


ホルモンの標準的治療の違いの為に,このデータが日本に適用できるか問題です。
あと,残された謎として,日本は受診するFTMはMTFの2-3倍で,海外の比率と逆転していました。この事もデータの解釈に注意が要ります。


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