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認知症は感染症?(前) 

認知症は感染症?(前)
Is Dementia an Infectious Disease?
http://www.medscape.com/viewarticle/781613_print

Medscapeの論説

私の前書き

古代のミイラに動脈硬化の所見*があった事から,動脈硬化の病因として,生活習慣病で説明できない物がありました。
肥満に関する神話*では,多くの肥満に良いとされる,かずかず生活習慣が,無効な事を取り上げました。
すなわち,動脈硬化,肥満,成人病について,常識のうそがあります。

今回は,感染症により,血管に炎症が起き,脳動脈硬化がおきて,脳血管性認知症となる経路と,感染症により,直接,脳が障害され認知症になる事,の両方で,感染症が認知症の原因ではないかを示唆する研究です。
もちろん,この疫学的研究では,感染症負荷指数(infectious burden (IB) index )と,認知機能を見ただけですから,原因となっているのが感染症か,未知の要素が感染症と認知症の両方に影響するか分かりません。

*原論文
Infectious burden and cognitive function The Northern Manhattan Study
http://www.neurology.org/content/80/13/1209.abstract
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23530151

*Accompanying Editorial
Is the microbe–dementia hypothesis finally ready for a treatment trial?
Timo E. Strandberg and Allison E. Aiello
March 26, 2013 80:1182-1183
http://www.neurology.org/content/80/13/1209/suppl/DC2

認知症は感染症?(前)(抄訳)

北マンハッタン研究 (NOMAS)の新データは,ウイルスや細菌感染と,認知機能の低下との関連を明らかにしました。
研究では感染症負荷指数(infectious burden (IB) index )が,血管病変のリスクと関連し,血管病変と認知症の間の共通の基礎を示唆しました,筆頭著者のMira Katan, MD(女性), コロンビア大学,ニューヨーク,は言いました。

「この研究では原因を特定できませんが,もし原因を突き止められれば,これらの病原体を根絶する事により,認知症だけでなく,脳卒中も減らせるかも知れず,これは大成果になるでしょう。すなわち,2つの公衆衛生への負荷を減らせるのですから」と,彼女は言いました。

*この研究は,神経学の上記の号に,Editorialと伴に,出版されました(上記)。

感染症の負荷

NOMASは,大規模な多人種の,横断的研究で,1625人の脳卒中を起こしていない参加者を,1993から2001年までリクルートしました(平均年齢69歳;65%女性,58%ヒスパニック系)。
最初の認知機能は,30項目のミニメンタルステイト検査(30-point Mini-Mental State Examination (MMSE) )点数で測り,その後毎年,修正,認知ステイタスの電話インタビュー(modified Telephone Interview for Cognitive Status (TICS-m)で測りました。

感染症負荷指数(infectious burden (IB) index )は,通常の病原体暴露の血清マーカー測定値の複合体でした。
指数には,細菌(肺炎クラミジア,ヘリコバクター・ピロリ)の指標とウイルス感染の指標(サイトメガロウイルス(CMV)と,単純ヘルペスウイルス(HSV)1型,2型)を含んでいました。
高いIB指数が,低いMMSE点数に結びつきました。

984人のサブグループで,APOE遺伝型*のデータが利用できました,それを調整しても,IB指数とMMSE点数の関係は変わりがありませんでした。

*APOE,アルツハイマー病,高脂血症
http://www.inetmie.or.jp/~kasamie/ALZapoEcholesterol.html
http://www.bri.niigata-u.ac.jp/~idenshi/research/ad_5.html
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年余の経過による認知機能の変化

この研究で,IB指数と,経過による認知機能の変化との,関連を見いだしていません。
「すなわち感染症の負荷が高いほど,その後の認知機能がより低下するか分からないのです」と彼女は言いました。

「現在の認知機能の障害にはIBが関連しますが,その効果が何年も経て働くかわかりません」
「より長いフォローアップ,たぶん15年ぐらいが,その効果を明らかにするかもしれません」。

この分析では,ウイルスだけ(CMV,HSV-Ⅰ型と-Ⅱ型)だけにしても,認知機能に関係しました。
ウイルスの血清学的負荷指数(viral serologies burden (VSB) index)が,MMSE≦24,MMSE>24と相関しました(補正OR/VSB指数のSD,1.22,p=0.04)で, TICS-mも同様でした。

「どのウイルスがより重要な働きかを調べるのは無理でした,なぜならIB指数は累積する指数だからでした」。

「ウイルスがどのようにして,脳にダメージを与えるか不明でした,感染因子が血管の慢性炎症を起こし,それが脳血管性認知症を起こすかもしれません。また,ウイルスが直接,神経毒性効果を持つかもしれません。
どちらにしても,機序を明らかにする基礎研究が必要です」。

一般に,IBの効果は,女性の方に多かったでした,そして低い社会経済学的地位,身体的に不活発の人に多かったです。

「感染の負荷の暴露は,運動などによってそれを修飾できるかもしれません」。
「他の研究の証拠によれは,身体的活動は炎症に影響するようです」。
「もしあなたが高い感染の負荷を(累積して)持っていても,それに対抗できるかもしれません」。
「それゆえに。行動はあなたの感受性に相互作用をもつのです」

彼女は,「原因のリンクを証明したのでないので,それについて介入研究が必要でしょう」,と強調しました。



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