スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

フルーツレス遺伝子がクロマチン構築因子を使って神経の性的二型性を作る機構:背景 

フルーツレス遺伝子がクロマチン構築因子を使って神経の性的二型性を作る機構:背景
 
 
ショウジョウバエのフルーツレス遺伝子は,2つの対立的なクロマチン構築因子*を動員して,単一神経レベルの性的二型性を確立する
 
 
フルーツレス遺伝子がクロマチン構築因子を使って神経の性的二型性を作る機構(短縮タイトル)
 
 
Fruitless Recruits Two Antagonistic Chromatin Factors to Establish Single-Neuron Sexual Dimorphism
http://www.cell.com/retrieve/pii/S0092867412005326?cc=y
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22682252
 
 
 
フルーツレス遺伝子がクロマチン構築因子を使って神経の性的二型性を作る機構
要約 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
 
 
 
背景(イントロダクション)
 
 
ある行動におけるジェンダーに関連する差は,その基礎として性的二型性を持っています,その性的二型性とは神経回路の構造や機能にあり,それが行動の基礎となっています。
 

ショウジョウバエでは,顕著な性的二型性が,介在神経細胞*群に記載されています。
 

例えば,mAL神経細胞は,性によって,数や,神経の投射や,樹状突起の領域が,異なります。
これらのmAL神経細胞の性的差違は,フルーツレス(fru)*遺伝子の蛋白産物が存在するか,非存在であるかの,単独で決まってしまいます,そしてfruは,オスの性的行動の,主たる調節遺伝子です。


その壮観な,脳と行動の表現型に及ぼす作用にも関わらず,fru蛋白の作用の機構は,不明なままでした,その作用と言うのは,性特異的神経回路を組織化することです。


fru蛋白は,アミノ酸N-末端にBTBドメイン*と,アミノ酸C-末端に2つの亜鉛-フィンガー・モチーフ*をもっています,その事は,fruが転写因子として働くのではないかと,暗示しています。


ショウジョウバエの複眼におけるfruの表現型の修飾因子をスクリーニングする事で,転写機構に関わる幾つかの因子が見つかりました,その中にBonus (Bon)*がありました,興味深い事に,哺乳類の転写因子の補助因子であるTIF1*ファミリーと共通祖先由来蛋白でした。


本研究で,私たちは次の事を示しました,Bonが物理的にFruと生体内で結合し,そしてFru-Bon複合体が,クロマチン調節因子,すなわち,ヘテロクロマチンタンパク質1a*(HP1a) あるいはヒストン脱アセチル化酵素1*(HDAC1)と言う,別々の染色体の部位に動員することを示したのです。


HDAC1の活動性を下げると,mAL神経細胞へのfru突然変異の脱男性化作用が高まり,一方,HP1aの活動性を下げる事は,逆の作用を起こします。


私たちは,Fruはその標的部位に結合しクロマチンの構造をかえて,その事によって一連のシリーズの下流の遺伝子の転写を指揮して,その遺伝子はジェンダーに特徴的な神経回路の発達に機能すると提唱します,そして,そのクロマチンの構造の変更には,Bon,HP1a,HDAC1の協調が必要でした。

 
 

*介在神経細胞, interneuron
http://jhfsp.jsf.or.jp/frontier-science/newsletter/014/nl-01.html
 

*mAL神経細胞
fruを発現している一群の神経細胞を,mAL神経細胞と言い,脳では顕著な性的二型性を示します。mALはメスでは5種の神経細胞からなり,オスでは30種の神経細胞からなります。それは,オスでは両側への投射神経細胞を含み,メスでは反対側への投射神経細胞を含みます。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17888794
 

*フルーツレス(fru)*遺伝子,フルーツレス(fru)*蛋白質
ある遺伝子の,産物が蛋白質である場合,遺伝子にも,蛋白にも,同じ名前がついて,あまりに明白な場合はそれを区別しません。ただし,すべての遺伝子は蛋白質に転写されません。
読売新聞が,「ハエのオスの脳にあるたんぱく質「フルートレス」」と書いたのその為です。つまり,fruと言った場合,遺伝子と蛋白質のどちらかを意味する場合があります。


*BTBドメイン
http://bsw3.naist.jp/kawaichi/study.html  このページの下の方。


*亜鉛-フィンガー・モチーフ,ジンクフィンガー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%BC
http://www.phys.chuo-u.ac.jp/labs/ishii/sugano/abs08/sugiura.pdf


*TIF1
http://ejje.weblio.jp/content/tif1
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene?term=%3A8805


*Bonus (Bon)
http://www.wikigenes.org/e/gene/e/44235.html
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene?term=44235


*クロマチン調節因子
http://www.cdb.riken.jp/cmd/_src/sc739/pubj10.pdf
http://www.tanpaku.org/pdf/pamphlet2010/pamphlet2010_fba4.pdf


*Heterochromatin protein 1
ヘテロクロマチンタンパク質1 ,セントロメア領域のDNAに結合するタンパク質
http://www.cdb.riken.jp/jp/04_news/articles/081025_heterochromatin.html


*ヒストン脱アセチル化酵素
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E8%84%B1%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%81%E3%83%AB%E5%8C%96%E9%85%B5%E7%B4%A0



スポンサーサイト

Comments

Comment Post















管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

Trackbacks URL
http://morisitaazami.blog.fc2.com/tb.php/170-4e681a44

まとめtyaiました【フルーツレス遺伝子がクロマチン構築因子を使って神経の性的二型性を作る機構:背景】

フルーツレス遺伝子がクロマチン構築因子を使って神経の性的二型性を作る機構:背景

  • [2012/06/19 11:20]
  • URL |
  • まとめwoネタ速neo |
  • TOP ▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。