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性分化疾患(DSD)の性別適合の決定  

性分化疾患(DSD)の性別適合の決定 (抄訳)


GID治療に関するアメリカ精神医学会(APA)の専門委員会の報告
GID治療のAPA委員会報告(短縮タイトル)
Report of the american psychiatric association task force on treatment of gender identity disorder.
 

Byne W, Bradley SJ, Green R, Meyer-Bahlburg HF, ら
Arch Sex Behav. 2012 Aug;41(4):759-96.
http://www.springerlink.com/content/65145105t4000220/fulltext.pdf  フル論文


要約 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-193.html
略語,序文 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-197.html
実施要領と推薦 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-199.html
小児の概要(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-205.html
小児の概要(後),推薦 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-206.html
思春期の概要(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-207.html
思春期の概要(後),推薦 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-208.html
成人の概要(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-209.html
成人の概要(後),推薦 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-210.html
性分化疾患の概要(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-211.html
性分化疾患の概要(後),推薦付2 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-212.html
文献レビュー:小児GV http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-213.html
小児GV:無治療の結果 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-214.html
小児GV治療の目標と目的 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-215.html
小児GV:介入の種類 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-216.html
小児GV:結果の研究 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-217.html
小児GV:結論 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-218.html
思春期GVの文献レビュー http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-219.html
思春期GVの評価 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-220.html
思春期GVの精神療法,RLE http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-221.html
思春期停止の問題(前) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-222.html
思春期停止の問題(後) http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-223.html
思春期GVの反対性ホルモン/SRS http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-224.html
成人GV,成人GVの関心事 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-225.html
成人GVの性移行の目標と結果 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-227.html
成人GV診断,精神評価,療法,健康 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-228.html
成人GVトランスの医学と精神健康http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-229.html
成人GV治療を支持する文献 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-230.html
成人GVの性別違和の治療効果 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-231.html
成人GV治療の満足,後悔の因子 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-232.html
成人GVの精神評価と健康ケア http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-233.html
ホルモン治療前の精神健康評価 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-238.html
ホルモン開始の他の意見 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-239.html
外科的ケア前の精神健康評価 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-240.html
性分化疾患DSDのGVの概要(前)http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-241.html
DSDのGVの概要(後)http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-242.html
DSDのジェンダー評価 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-243.html


DSDの性別適合の決定 
 
DSD個人がGID診断基準A,Bを満たせば,臨床医と患者が,あるいは患者が未成年の場合,保護者と臨床医(患者の成長に合わせて参加が多くなるでしょう),徹底して討論を通じて,性別適合の利点,欠点についてコンセンサスを得る必要があります。
 

この場合,性別適合はふつう,出生時や法的ジェンダーと反対のジェンダーを意味しますが,成人患者では,時々自身を,「そのどれでもない」,「第3のジェンダー」,「インターセックス」,その他のカテゴリーと自己同一し,ジェンダー分類の排他的2分類を拒否する意図があるのでしょう。
 

この決定は,AとB基準の他に,たくさんの因子にも影響されます。
 

それらには:
 

(1)特定のDSD個人の遺伝的,ホルモン学的影響が,脳行動の性分化に与える既知の,あるいは,仮定される,影響;
 

(2)長期のその特定の症候群の他の個人,利用できるジェンダー結果の知識(例えば,長期間で新しいジェンダー同一性あるいは,性役割への満足の可能性,あるいは,それに対して,後悔したり元の性別に戻る事を希望する,すなわち性同一性の確信の程度,などです);
 
 
(3)ジェンダーを固定する性器手術の潜在的利益と危険。
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性別適合の種々のステップへの準備完了クライテリアは,例えば認知機能,情緒の発展に関して,特に小児や思春期について,DSDでは形作られていません。
 

臨床経験や,出版された症例報告は,これらの因子は,性別違和の持続期間や一定している事,性別変更の希望を,考えるべきと言われています。
 

さらに,異なる文化,サブカルチャーにより優勢なジェンダーカテゴリーがあり,性別適合の決定基準に,軽重を付けねばなりません。
ーーーーーーーーーーーー
 

RCTにより長期間の性別適合の結果の厳格な評価は,一度も試みられていません。
 

さらに,そのような研究は,種々の理由で,実行不可能です。
 

このことは,もし性別適合が,臨床医や両親が,現存の情報を元にベストと思って決めるのではなく,ランダムに決めたらどんなに苦悩するか,予期される非常に低い参加率,長期間のフォローアップの巨大なコストの問題があります。
 

短期間の待ちリスト型*の研究なら治験審査委員会(IRB)に承認されるかもしれませんが,ロジスティックに困難で,たぶん情報が得られないでしょう,それはジェンダー発達のプロセスがゆっくりだからです。


より厳格でない性別適合決定の正当化(RCTなしに)をみるのはどうでしょう,そこでは,系統的前向き研究で性別適合の結果を,少なくとも若年成人までみるというものです,しかしそのような研究もおこなわれていません,なぜなら明白にロジスティックと財政的問題があるからです。


*待ちリスト型研究,Matched Wait List Study,waiting-list type study
被験者は,特定の特徴(例えば,年齢,性,人種など)でマッチされ,ペアにします。
片方のペアは介入群にされ,残りのペアは待ち行列群にされます。
待ち行列群は,介入群のコントロールにされますが,後に介入を受けられます。
http://www.cebc4cw.org/glossary/matched-wait-list
ーーーーーーーーーーーーー
 

ジェンダーの結果で長期間フォローアップ研究は,現時点で,個々の症例報告しかありません。
 

1回だけの横断的研究はあります(たとえば,出生時に1つのクリニックでみて,後の任意の期間経過後,見るものです),あるいはDSD患者支持グループやその他のソースから,リクルートした患者で,患者が始めた性別適合への系統的な分析なしに,行われた研究があります。
 

これらの研究は,典型的に非常に幅の広い年齢となります。
 

さらに,最初の性別適合からフォローアップの期間が,非常にバラバラで,ふつうケースコントロールでの比較が試みられていません,例えば,同じ症候群で比較する,同じ程度の症候群の重症度で比較(性器の異常の程度など)するなどです。
 

全体として欠けているのは,DSD患者の性別適合決定の特別な基準の正当化です(たとえば,どの因子が,安定した性同一性を予測するのでしょうか and/or QOLを予測するのでしょうか)。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
 
もっとも良い利用できる証拠は,レベルBの臨床治験(性別違和の症例に性別適合を行った)とレベルCの経時的フォロ-アップで,性別違和のない症例では特定の介入なしに行われたものです。
 

これらの観察的研究では,しばしば重大な方法論的弱点,(たとえば,被験者数,症候群の多様性,高い長期間フォローアップ脱落率, フォローアップ間隔の多様性,性別適合群と,非性別適合群コントロールの比較不可能なこと,症候群全体にわたり性別適合に関連する医学的特徴 and/or 社会的状況など)を持ちます。


少ない,サマリー報告は,症例報告と,少数のグループ研究を統合したもので,従って  APA evidence category of [F] Review にしかなりませんでした。
 
証拠のカテゴリーのGRADEシステム*は適応できず,それは リスク/利益 比の系統的分析は試みられていないからです。


*GRADEシステム,Grading of Recommendations, Assessment, Development, and Evaluation (GRADE)
http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-40.html
 



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