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SRS後の長期間の経過観察(スウェーデン):序論 

SRS後の長期間の経過観察(スウェーデン):序論


SRS手術を受けた性転換症の人の長期間の経過観察:スウェーデンのコホート研究
Long-term follow-up of transsexual persons undergoing sex reassignment surgery: cohort study in Sweden.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3043071/?tool=pubmed  free 
 
要約 http://morisitaazami.blog.fc2.com/blog-entry-17.html


序論


性転換症(ICD-10)やGID(DSM-IV)は,個人のジェンダー・アイデンティティ(自分が男性であるか女性であるかと言う感覚)が個人の身体の性別と一致していない状態です。その結果,個人は性別違和感を経験し,反対の性で生活したいとか,反対の性のメンバーとして受け入れて貰いたいと願うものです。


性転換症の治療は,体毛の除去,ボイス・トレーニング,反対の性ホルモン投与によって,身体を反対の性に出来るだけ一致させ,性別違和感を和らげる事が含まれます。
性別適合には身体の部分を外科的に削除して,外性器の外観の特徴を出来るだけ反対の性に似せる事も含みます,いわゆる性別適合/確認手術(SRS)です。
この治療は,精神科領域のみならず,医学全般で,ユニークな介入です。(患者の望みを修飾しようとせずに,身体の変更を加える事を,意味しているのだと思います,訳注)。
現在の形の性別適合治療は,半世紀以上行われていて,国際的に性転換症の性別違和感を和らげる治療として認識されています。


この治療に長い歴史があるのに,死亡率や精神疾患の罹患率に関する治療結果のデータは不足しています。
性別適合後の自殺と他の原因による死亡に関して,初期のスウェーデンの研究は,24人の性転換症を平均6年フォローし1人の自殺を報告しました。
その後のスウェーデンの研究は,175人のSRS術後に3人の自殺を記録しました。
最近のスウェーデンの経過観察研究では,60人のSRS後に自殺はありませんでしたが,SRS術後の合併症による1人の死亡がありました。


デンマークの研究では29人の術後のMTFで平均6年間経過観察し,3人の自殺がありました。
それに対して,ベルギーの107人の性転換症の4-6年の経過観察では,自殺も,他の原因による死亡もありませんでした。
巨大なオランダの単一施設の研究では(1109人)で,ホルモン治療による有害イベントに焦点を置いたものは,反対の性ホルモン治療を受けた人は,オランダ国立標準化死亡率と罹患率に比べて,次の例外を除き死亡率が増加しませんでした,例外と言うのは,25-39歳のMTFの自殺とエイズによる死亡です。
同じ研究グループは,反対の性ホルモン治療は,許容できる範囲で安全と,最近の論文で結論しています,ただし確実な臨床データが欠けていると保留事項はつけています。
オランダのコホート研究の限界は,反対の性ホルモンで治療された患者で,SRSを受けた患者は研究対象にしなかった点です。


SRS術後の精神疾患の合併に関するデータも一致していません。
多くの研究は,精神的,心理的改善が,ホルモンand/or手術療法で改善されるとしていますが,他方,後悔,精神疾患の罹患,自殺企図がSRS後にあるとも報告されています。
最近の系統的レビューやメタ分析によれば,約80%が主観的な改善を報告し,それは性別違和感,生活の質,心理的症状,などの項目についてです,しかし,やはり,SRS後に,高い精神疾患の罹患率,自殺率を報告している研究がありました。著者らは,性別適合治療の証拠は,とても低い質で,それは分析に含まれた研究の重大な方法論上の問題の為と結論しています。


方法論的欠陥には多くの理由があります。
第一に,SRSの性質上,結果の二重盲検対照試験はできません。
第二に,性転換症の人は少なく,少数の被験者による,多くの経過観察は妨げられます。
第三に,多くのSRS後の人は,経過観察研究に参加する事を拒否します,また手術の後転居したりします,その結果,高いドロップアウト率と,したがって選択バイアスが研究にかかります。
第四に,幾つかの経過観察は,限られた充分でない経過観察期間の欠点があります。
これらを総合すると,これらの限界は,確固たる,一般化できる結論を,妨げてしまいます。
長期間の,集団を基礎とする対照研究が,方法論的欠陥に対応する1つの方法でしょう。


ここに私たちは,死亡率,精神科疾患罹患率,犯罪行動で表された心理社会的統合,を性転換症の人で性別適合後に調べ,スウェーデンの国民登録からの情報によって,全集団コホートを長期間経過観察しました。そのコホートは,ランダムに選択した対照集団で,年齢と性別を一致させたものと,比較しました。
私たちは,病前の精神疾患の罹患率と,移民状態で補正しました。
この研究デザインは,性転換症の人のSRS後の健康について,新しい光を投げかけるものです。
しかしながら,性別適合治療が効果的な治療かどうかについては,答えられませんでした。




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